ナンピンってどんな取引手法なの?
ナンピンのメリットやデメリットが知りたい!
「ナンピン」とはFXトレードや株式投資の場で古くから使われている取引テクニックのひとつです。
上手に「ナンピン」を使いこなせるようになると「利益を出しやすくなる」「無駄な損切りが減る」といったメリットが付いてきますが、当然デメリットもありますので試す際には注意が必要となります。
ここでは、そんなナンピンのやり方・メリット・デメリットなどを詳しくまとめました!
- FXにおけるナンピンの有効性
- 含み損のある状態で追加注文を出すところがナンピンの特徴
- ナンピンが上手くいけば無駄な損切りが減る
- ナンピンに失敗すると損失が膨らむため注意が必要
- ナンピンは中長期的な投資に向いた取引方法
ナンピンに初めて挑戦するのであれば、ボーナスの活用をおすすめします。
ナンピンは含み損のある状態でさらにエントリーを行うため、相場を読み間違えると損失がさらに大きくなってしまうこともあります。
ボーナスを活用すれば、証拠金を増やしてトレードできるため、損失が膨らんだ場合でもメンタルを安定させることができるはずです。
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海外FXにおけるナンピンとは
ナンピンは古くから投資業界で使われてきている取引テクニックのひとつで、すでに保有しているポジションに含み損が生じたときに用いる手法です。
相場の流れが自分の予測とは逆に傾いたとき、保有しているポジションを残しつつ買い増しや売り増しをすることで「利益を出しやすくする」というのがナンピンの目的となります。
なお、ナンピンには「平均化する」といった意味があり、ひとつの相場に対して2つ以上の注文を出すケースもあります。
- ナンピンは含み損が発生したときに使う手法
- 買い増し・売り増しをすることで利益が出る建値のラインを修正する
海外FXにおけるナンピンのやり方
それでは次にナンピンの具体的なやり方をご紹介していきましょう。
こちらはドル円の1時間足チャートです。
レンジ気味の相場を形成しているためどちらにレートが傾くか予測しづらい状態ではありますが、このタイミングで売り注文を出したときの「ナンピン参考例」を見ていきましょう。
- 相場が下降トレンドに入ったと思って①のタイミング(147.00円)でドル円1ロット分の売り注文を出したと仮定
- しかし、その後レートが148.00円以上に上昇
- このままでは損失を出してしまい、さらに147.00円以下になるまでは利益が出ない
- そこで②のタイミング(148.20円)で1ロット分の追加売り注文を出す⇦ナンピン手法
- 「147.00円」「148.20円」のところで1ロット分ずつの売り注文を保有することになる
- この場合、2つの注文の平均値である「147.60円」以下になれば利益が出る計算となる
※なお、ここではナンピンの解説のためスプレッドはないものとして計算している
ご覧のように本来であれば「147.00円」が損益分岐点だったところ、ナンピン手法を用いることで「147.60円」以下で利益が得られる状態になりました。
これがもっともスタンダードなナンピンのやり方と考え方です。
その後のチャートを見ても分かりますが、売り注文①だけを出したままだと利益を得ることはほぼ出来ません。
しかし、売り注文②を出すことで利益が出るラインを赤線部分まで引き上げ、上手く決済をすればプラス収支で終われたことになります。
以上がナンピンの基本知識となりますが、次に海外FXでナンピンをするメリットやデメリットを詳しく解説していきましょう。
海外FXでナンピンをするメリット
ここからは海外FXでナンピン手法を使うメリットをご紹介していきます。
先ほどはざっくりと「利益が出しやすくなる」と説明しましたが、ナンピンには以下のようなメリットがあります。
- 建値を良くできる
- 損切りの回数を減らせる
- リスクの軽減
建値を良くできる
建値とは通貨ペアにおけるそのときの価格を指しますが、FXの場合だと注文レートを表すときにも使われます。
前述の通り1つのポジションで含み損が出ているときにそのまま建値決済をしてしまうと「マイナス」しか生まれません。
この際に買い増し・売り増しをすることで建値の平均値(損益分岐点)を変動させ、より利益が出しやすい状態にするというのがナンピンを用いる目的です。
ドル円130円のときに買い注文をおこなったものの、そのあと価格が128円に下がってしまった場合は再び買い注文を出すことで「建値(注文レート)の平均値」を129円に出来る。(ただし、建値の平均化には同量の注文が必要)
損切の回数を減らすことができる
ナンピンを上手く使えるようになると不要な損切り回数を減らすことが出来ます。
初心者の場合、含み損が大きくなると不安になってしまいすぐ損切りに至るケースも珍しくありません。
しかし、何度も損切りをしているとトータルの収支がプラスになりづらく、結果として稼げないまま市場からリタイアしてしまいます。
為替の値動きはいきなり反転することもありますので、損切りラインを守りながら粘り強くポジションを持ち続けることも重要です。
ポジションを長期保有する際にもナンピンは有効的な手法と言えるため、ぜひその仕組みを理解しておきましょう。
リスクを軽減できることがある
2つ目や3つ目の買い増し・売り増しポジションが利益を生み始めると合計の評価損益が好転しますので、1つ目の注文をより長く保有し続けられます。
これは、含み損のある注文を抱えているとロスカットリスクが高まるものの、買い増し・売り増しした注文が利益を出してくれれば損失が相殺されるため強制決済のリスクが抑えられるということです。
口座全体のマイナス額が下がりプラスに転じられれば精神的なストレスも減るわけですが、こうした点もナンピンのメリットと言えるでしょう。
損切りはFXにおいて大事なポイントだが、出来るだけマイナス額が少ないレートで決済するということが重要!
海外FXでナンピンをするデメリット
どんなFX手法にもメリットとデメリットの両方が存在します。
そこで、次は海外FXでナンピンを用いる際のデメリットを見ていきましょう。
- 損失がさらに膨らむ可能性
- 投資額が増える
損失が膨らむ可能性がある
ナンピンをするときというのは、その時点で為替価格が予測と逆方向に進んでいることになります。
予測と逆の値動きをしている上でさらに買い増し・売り増しをすると当然「損失が膨らむ可能性」もアップするので注意が必要です。
特に初心者の場合はすでに抱えている損をリカバリーしようと1つ目より注文量を多くしてしまいがちですが、これだとさらに値動きが悪化した場合に対処することが出来なくなってしまいます。
ナンピンをする際には、仮に2つ目以降の注文がマイナスになったとしても強制ロスカットされない程度の注文量・価格を計算しましょう。
投資する額が増加する
ナンピンのために買い増し・売り増しをすると投資に使うお金が必然的に増えます。
また、口座に入金する金額が増えればその分「失うかもしれない金額」も増えるので、その点は十分に理解しておいてください。
なお、自己資金額が少ないトレーダーが無闇にナンピンをするとすぐに証拠金維持率がロスカット水準まで下がり、証拠金のほとんどを失ってしまうため気を付けましょう。
海外FXの場合は即時入金できるシステムを備える業者も多いのですが、根拠のないナンピンを繰り返すために入金を重ねることはリスクが高いと言えます。
海外FXでナンピンが難しいと言われる理由
ここまでナンピンのメリットやデメリットについて見てきましたが、ナンピンは一般的に難しい取引手法と言われています。
難しいと言われる理由には主に以下の3つが挙げられます。
- 資金管理が難しい
- メンタルへの負担が大きい
- 強制ロスカットのリスクがある
それぞれ詳しく説明します。
資金管理が難しい
ナンピンは含み損を抱えた状態で、さらに買い増し(売り増し)をしていく取引手法です。
何度かに分けてエントリーしていくため、一度あたりのロットを分割する必要がありますが、エントリーごとのロット数が適切でないと、相場を読み間違えた際に資金を大きく減らしてしまう可能性もあります。
損失を抱えた状態で適切なロット数を考えることは難易度が高く、ナンピンは難しいと言われています。
メンタルへの負担が大きい
ナンピンは、慣れていない人が行うと、精神的にも大きな負担をかけることがあります。
相場が逆行し、損失が増加する過程で冷静さを保つことは難しく、心身ともに相当なストレスがかかります。
初心者のうちは含み損(含み益)に一喜一憂しやすいため、含み損を前提としたナンピンはメンタル管理が難しいです。
強制ロスカットのリスクがある
ナンピンを行う際、取引アカウント内のマージンレベルが低下し、強制ロスカットの発生するリスクが高まります。
ロスカットが発生すると、ポジションが自動的に決済され、損失を確定させることになります。
ナンピンが誤ったタイミングや根拠不足で行われると、強制ロスカットのリスクが増大し、トレーダーにとって大きな損失となる可能性がある点に注意しなければなりません。
海外FXでナンピンを始めるおすすめのタイミング
ここからはナンピンを始めるおすすめのタイミングについて解説していきます。
ナンピンをする場合は以下のようなタイミングを見計らいながら実践しましょう。
- 中長期的な投資をするとき
- 評価額の下落が一時的なものと判断できるとき
- 将来的に価格の値上がりが見込めるとき
中長期の投資を検討しているタイミング
ナンピンは比較的「中長期的な投資」に向いている取引テクニックです。
短期的なトレンド相場でナンピンを試すと、どこが価格の高値・底値なのかが分かりづらく結果として無駄な注文を増やしてしまいます。
そのため、中長期的なチャート分析の結果ナンピンをした方が儲かると判断できた場合に実践してみてください。
中長期とは数日~数週間、数週間~1ヶ月以上を指します。なお、ポジションを長く保有する場合にはスワップポイントによる損益も計算に入れておきましょう。
投資先の下落トレンドが一時的であるタイミング
投資先の通貨ペアにおける下降トレンドが一時的である場合にはナンピンが効果を発揮してくれます。
たとえば経済指標の発表時や世界規模の経済ニュース、天災、テロなどが発生した場合には値動きが激しくなりますが、その値戻りに合わせたナンピン注文は非常に有効的と言えるでしょう。
ちなみにこうした一時的なトレンドは普段から発生しますので、チャートをよく観察しておくことが稼ぐための近道です。
将来的に価格が急上昇する兆しがあるタイミング
現在のところは価格が下落して損失を抱えている状態でも、今後に経済指標発表などがあり価格が急上昇する要因がある場合には底値でナンピン買い増しするのも悪くありません。
もちろんこれは売り注文保有時、価格が高騰して損失が出ている場合も同様です。
ちなみにFXの世界ではご覧のような「経済指標カレンダー」を確認しながら値動きが発生するポイントを把握しておくことも重要です。
こうした経済ニュースも参考にしながらナンピンのタイミングを探ってみてください。
ただし、すべての経済指標発表が為替に大きな影響をもたらすわけではないことも理解しておきましょう。
海外FXのナンピンに関するQ&A
それでは最後にナンピン関連の疑問をまとめて解消していきます。
ナンピンについて分からない点があるという方は参考にしていってください。
- ナンピン両建てする意味とは?
- ナンピンとマーチンゲールの違いは?
- ナンピンにおすすめの通貨は?
- 海外FXでナンピンをするときに意識することはありますか?
FXでナンピンを両建てする意味は何ですか?
ナンピン手法を使っている際に両建てをおこなうと理論上は買いと売りの両方で稼げるようになります。
- 1ロット分の買い注文と売り注文の両方を出す(両建て)
- 価格が下落したところで売り注文を決済して利益を出し、さらにナンピン買い増しをおこなう
- ①と②の平均価格が買い注文の損益分岐点となるため、③のあたりで決済すればどちらにも利益が出る
ナンピンと両建てを使いこなすと上記のようなトレードが可能となります。
もちろん価格が上昇している場合にも使える手法ですが、あくまでこれは理想形であり思惑と異なる値動きをした場合には損失が大きくなるので注意しましょう。
ナンピンとマーチンゲールの違いは何ですか?
ナンピンは損失を抱えているときに追加で逆張り注文を出すことで利益を得やすくする方法です。
対してマーチンゲール手法は取引に失敗した後、その倍額をベットすることで当たれば必ず損失を取り戻せるというギャンブル的トレード方法となります。
ちなみにナンピンとマーチンゲールを合わせた「ナンピン・マーチン手法」というものもありますが、これはデメリットやリスクの方が大きいのでおすすめはしません。
ナンピン・マーチンとは「130円で1ロット分の買い注文」⇒「127円で2ロット分の買い注文」⇒「123円で4ロット分の買い注文」など、損失を抱えるごとに注文量を増やして利益を出しやすくする方法です。
しかし、これには多額の自己資金が必要となり失敗した際のダメージが大きすぎるといったデメリットがあります。
海外FXのナンピンにおすすめの通貨はありますか?
過去の値動きからチャート分析がしやすく、関連する経済ニュースが確認できる通貨ペアがナンピンに適していると言えます。
これを踏まえると新興国通貨ペアではなく比較的メジャーな通貨ペアがおすすめということになりますが、初心者であれば必要証拠金が少なくて済む「AUD/JPY(オージードル/円)」「NZD/JPY(ニュージーランドドル/円)」あたりを狙ってみてください。
ドル円やユーロ円よりも1ロットあたりに使う証拠金額が少ないため、ナンピン手法を試すにも悪くないはずです。
海外FXでナンピンをするときに意識することはありますか?
意識することは多くありますが、特に「利益確定のタイミングを決めておく」ことが大切です。
ナンピンは短期決戦で多くのポジションを持つことになるため、すべてのポジションを含み益にすることはかなり難しいです。
「利益がここまで」と全体の収支を確認せずに取引すると含み損が拡大してしまう可能性があります。
海外FXでナンピンの回数をあらかじめ決めておくことは正解ですか?
スタイルによって異なりますが、通常はあらかじめ決めておくことは良いとされています。
ナンピンの回数をあらかじめ決めておくことで、損切りするときに小さい損失で済むからです。
回数を決めずに取引するとロスカットされる可能性が上がるので十分に注意しましょう。
海外FXはナンピンに向いていますか?
向いています。
国内FX業者を利用すると追証によって証拠金以上の資金が減る可能性があるからです。
ほとんどの海外FX業者ではゼロカットが採用されているので、安心して取引をすることができます。
【まとめ】海外FXのナンピンについて
海外FXの取引テクニックとして使える「ナンピン」について解説してきました。
ナンピンとは含み損のある注文を抱えた状態で、さらに追加注文をおこなう方法です。
買い増し・売り増しによって損益分岐点となる価格を修正するというのがナンピンの目的となります。
ナンピンが上手くハマれば、本来「マイナス」で終わっていた注文が「プラス」に転じる可能性が出てきます。
しかし、為替の値動きとは逆行する追加注文をおこなうため損失増加のリスクもあることを理解しておきましょう。
ナンピンをに挑戦する方はボーナスを上手く活用しましょう
ボーナスを使ってナンピンを行えば、損失が増加した場合でも精神面への負担を減らすことができます。
以下の記事で海外FX業者のボーナス情報をまとめていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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