海外FXのpipsとは?実際の計算方法・使い方まで紹介

pipsとは

pipsって何のこと?

pipsの計算方法がよく分からない

pipsとは、pipの複数形で「percentage in point」の頭文字をとったものです。

為替レートが変動した時、または買値と売値の差を指すスプレッドの単位に用いられます。

海外FXでトレードしていると決して無視できないワードの一つであり、pipsを計算しながら取引を意識することによって投資効率も上がります。

ここでは海外FXにおけるpipsの基本情報から損益計算の方法まで徹底解説していきます!

この記事でわかること
  • 1pipsは0.01円(1銭)のこと
  • 値動きの最小単位として全通貨共通の単位に使われる
  • スプレッドや利幅、損切り幅でpipsが一般的に使われる
  • 獲得pips×取引数量×為替レートの公式で損益の計算ができる
  • 投資効率を上げるためにpipsを使って目標を立てていくと安定した取引へ繋がる
Axiory
目次

pipsとは

pipsとは

pipsを使う状況として、ドル/円のレートが1ドル=130.00円から1ドル=130.01円に動いた際は「1pips動いた/上昇した」と言うことができます。

反対に、1ドル=130.00円から1ドル=129.99円に動いた際も同様に「1pips動いた/下がった」と言うことができます。

海外FXで為替トレードをする際に一般的に使われる用語であるため、この機会にpipsを理解してトレードに活かしていきましょう。

pipsとは
  • 値動きの最小単位
  • 海外FXでpipsを使う理由
  • 1pipsあたりの指標
  • 円がらみのpipsの使い方

値動きの最小単位

海外FXのトレードの際に、値動きの最小単位として使われるpips。

為替トレードをおこなう際に、必ず目にする通貨ペアの売値と買値の数字の単位、またスプレッドもpipsとなるのです。

通貨ペアBidAskスプレッド
USD/JPY150.545150.5301.5

海外FXで取引をする際に、このような指数が表示されたら以下のように理解しましょう。

  • Bid(売値):1ドル=150.545円
  • Ask(買値):1ドル=150.530円
  • スプレッド:1.5pips=0.015円

海外FXでpipsを使う理由

通貨ペアの中に日本円が含まれていればpipsは無くても「銭」の単位で値動きの変動を理解することが可能です。

しかし、「ドル/ユーロ」や「ドル/ポンド」の通貨ペアのときはどうでしょう。

日本円が関わっていないため、銭を使って変動を表すことができないのです。

Pipsを使わずに値動きの変動を表すのであれば「1ドル上昇した」「1ユーロ上昇した」と表現することとなり、それぞれで単価が変わるため比較することが困難となります。

そこでpipsを使うと、「1pipsのドルの上昇」「1pipsのユーロ」の上昇のように言い表すことが可能となり、異なる通貨同士でも簡単に比較することができるようになるのです。

海外FXでは円以外でもさまざまな通貨ペアの取引が可能なため、pipsを使ってさまざまな通貨ペアを取引してみましょう。

1pipsあたりの指標

pipsの単位は1pips=0.01円(1銭)で表され、10pips=0.1円(10銭)、100pips=1円となります。

各国の通貨をpipsで表すと以下のとおりとなります。

  • 1pips=0.0001ドル
  • 1pips=0.0001ポンド
  • 1pips=0.0001スイスフラン

これらからも分かるとおり、各通貨のスプレッドを小数点以下の数字、かつそれぞれの国の通貨で表示していると非常にややこしくなってしまいます。

そのため全通貨共通のpipsという単位があることで分かりやすくなるのです。

スプレッドとは、相場の値動きや過去と現在の価格差のことを指します。海外FXでは、スプレッドが広い取引の場合、取引コストも高くなる傾向があります。

円がらみのpipsの使い方

円を含まない通貨ペアの場合、1pipsとなる外国通貨単位から日本円へと変える計算が必要です。

日本円が一方に絡んでいる場合は、1pips=0.01円で統一できるため比較的計算が簡単にできます。

例えば、ドル/円のチャートで1ドル=130.00円が130.500円へ上昇した場合、そのまま50pips上昇したと言えます。

海外FXでpipsが使われる場面

海外FXでpipsが使われる場面

海外FXでは一般的に使われるpipsですが、主にどのような場面で使われるのでしょうか?

各通貨で使える共通の単位であるため、非常に使い勝手がよくトレーダーとしては一番最初に覚えておくべき用語の一つです。

ここでは海外FX内でpipsが使われている3つの場面について紹介します。

海外FXでpipsが使われる場面
  • スプレッド
  • 利幅
  • 損切り幅

スプレッド

買値と売値の差額であるスプレッドも、海外FXではpipsが使われています。

多くの海外FXでは1.0pips〜2.0pipsのスプレッドが設定されています。

また、海外FXで取引する際にコストとなるのが、スプレッドと他に取引手数料です。

FX業者によっては取引手数料もpipsで表示していることもあり、両方のコストをpipsで足すことによってトレーダーに分かりやすくさせています。

一般的に取引手数料は1Lotにつき平均5ドル=0.5pipsほど発生します。

スプレッドが1pipsで取引手数料が0.5pipsだとしたら、合算して1.5Lot=15ドルの取引コストがかかるという計算になります。

利幅

海外FXの注文方法の一つである指値注文では、予め価格を指定する際に目標金額を価格ではなくpipsで設定します。

例えば「現在価格よりも40pips以上に下がった時に買い注文を出す」「現在価格よりも30pips以上の値幅を狙っていく」というような表現をします。

取引をする際はpipsを使いながら設定することで、大まかな利益の目標を立てることが可能です。

指値注文とは、現在の価格よりも「下がったら買い注文をする」or「上がったら売り注文をする」という注文方法です。

損切り幅

指値注文の反対である逆指値注文では、損失額を最低限に抑えるための損切りにpipsが使われます。

例えば「20pipsの損失額までは許容する」「30pips下落した時点で売り注文を出す」といったように表現をします。

海外FXの損切りの一般的な目安は、利幅の目安に対して約50%です。

そのため、この時も金額を使わずpipsを使って表現することでシンプルに、かつ素早く目安を設定することができます。

逆指値注文とは、現在の価格よりも「上がったら買い注文をする」or「下がったら売り注文をする」という注文方法です。主に損切りのタイミングを設定する際に利用されます。

海外FXにおけるpipsの計算方法

海外FXにおけるpipsの計算方法

1pipsは円にすると0.01円、または0.0001ドルとなります。

海外FXの取引の際には、以下の公式を使ってトレード損益を計算することが可能です。

  • 獲得pips×取引数量×為替レート=利益 or 損益

投資効率を上げるために、ここからは海外FXにおいてpipsを使った損益の計算方法を網羅していきましょう。

海外FXにおけるpipsの計算方法
  • ドル円の100pipsの場合
  • 米ドルで100pipsの場合
  • ドル円2lot100pipsの場合

ドル円の100pipsの場合

ドル円を使い、取引数量を100万通貨、かつ1ドル130円とした場合は、公式に当てはめると以下のようになります。

0.0001(ドルの1pips)×100万通貨×130円=13,000円

つまり1pipsの価値が13,000円で、同額の利益となります。

米ドルで100pipsの場合

米ドルを使って取引数量を50万通貨、かつ1ドル130円とした場合、以下のような計算式となります。

0.0001(ドルの1pips)×50万通貨×130円=6,500ドル

つまり1pipsの価値が6,500ドルとなり、1ドル=130円であったため、1pips=6,500ドル=845,000円となります。

ドル円2lot100pipsの場合

ここでも再度ドル円を使い、2Lot(=2万通貨分)で取引をし、100pips獲得した場合は

0.01(円の1pips)×20,000×100pips=20,000円

つまり20,000円分が利益となります。

Lotとは、海外FXにおいて一度の取引にあたる通貨量を指します。1Lot=10,000通貨が一般的です。

海外FXのpipsを利用する際の注意点

pipsの注意点

pipsを利用する際は、次の項目に注意してください。

海外FXのpipsを利用する際の注意点
  • 損切りのラインをpipsで決めない
  • pipsは提示されている数字以上に増える可能性がある
  • pipsが小さい口座は手数料を請求されてしまう

pipsは便利な指標ではありますが、損切りのラインを決めるために利用するのはよくありません。

また、pipsは業者側が提示している数字よりも遥かに高い数字が適用されるケースがあり、勝手に変動する可能性があるので気をつけてください。

ここからは、海外FXのpipsに関する注意点を詳しく説明します。

損切りのラインをpipsで決めない

pipsを利用して損切りのラインを決めるのは良くない行動です。

理由としては、保有している通貨量によってpipsの損益が変わってしまうためで、大量に通貨を保有している場合と少額しか保有していない場合で損切りラインが変わってしまうのです。

保有している通貨量が多ければ損切りラインは高くなります。pipsで判断するより現時点での証拠金などを判断材料として損切りラインを決めたほうが無難です。

pipsによって発生する損失が明らかに多いときは、保有している通貨量が多くなっている可能性が高いため、通貨量に応じて取引のコントロールが必要です。

事前にどれくらいの損失を出しても大丈夫なのか確認しておくと同時に、pipsによって発生する損失を計算した上で、最終的に損切りラインを決定するのが一番いい方法です。

損切りラインを決めるのはpipsによる損失ではなく、pipsを踏まえて証拠金がどれくらい変動していくかどうかによって決めるものです。

pipsは提示されている数字以上に増える可能性がある

pipsは海外FX業者が提示している数字よりも圧倒的に増える可能性があります。

理由はpipsが固定されているわけではなく、取引量などによって勝手に変動する状況が発生しているためで、取引数量が増減すると急激にpipsが増えてしまうのです。

特に経済指標発表時はpipsが急激に広がってしまいます。中には100pipsを超えるような数値を叩き出してしまう可能性があり、スプレッドが信じられないほど増えてしまいます。

スプレッドのpipsは国内FXだと固定されているのが一般的ですが、海外FXでは固定されていないのが主流です。

固定されているものと判断してトレードしていると、経済指標発表時やオセアニア時間に該当する日本時間朝方で急激にpipsが増えてしまい、トレードの邪魔になってしまいます。

スプレッドのpipsはどこまで広がるのか分かりづらいケースが多くなっています。無制限に増えていくpipsをコントロールするのは困難ですので、まずは落ち着いている状況でトレードしてください。

なお、pipsが広がる時間帯には海外FX業者から警告が出る場合もありますので、事前に警告を知ってからトレードを避けるなどの対応を取るのがおすすめです。

pipsが小さい口座は手数料を請求されてしまう

海外FXにはスプレッドのpipsが狭く設定されている口座が準備されています。

pipsが狭く設定されている口座とは、各業者が低スプレッドで取引できるように調整している口座のことです。

主に低スプレッド口座として提供されているものですが、スプレッドのpipsが狭くなっているメリットの代わりに、デメリットとして手数料を請求されてしまいます。

海外FXの低スプレッド口座はpipsが通常の口座に比べて明らかに狭くなっていますが、代わりに手数料を請求する方法でpips以上の利益を出せるようにしています。

手数料の数値が実質のpipsよりもかなり高くなっているケースが多いため、低スプレッド口座を利用していくと通常の口座よりもお金を多く取られるというデメリットも起こりやすいのです。

特に業者によって片道5ドル以上の手数料を請求されてしまうと、スプレッドが1.0pips以上増えているような状況も発生しますので、より多くの損失に繋がりやすくなります。

手数料によってpipsが事実上増えてしまうのは仕方ありませんが、スプレッドのpipsを少しでも抑えたいのであれば手数料をpipsに換算して計算しなければなりません。

なお、近年海外FXでは手数料を取らないもののスプレッドのpipsを減らすための取り組みを進めており、低スプレッド口座よりも単純にスプレッドを狭くしている口座のほうがお得だと判断されるケースも見られます。

海外FXのpipsに関するQ&A

海外FXのpipsに関するQ&A

海外FXのpipsに関して良くある質問に回答していきます。

海外FXのpipsに関してよくある質問
  • FXトレーダーは一日何pipsほど儲けるのでしょうか?
  • pipsの計算をするツールはありますか?
  • 1pipsは何円ですか?
  • pipsに則ったルールの使い方などはありますか?
  • pipsに慣れる方法はありますか?

FXトレーダーは一日何pipsほど儲けるのでしょうか?

pipsは取引Lot数によって獲得できる利幅が変わるためpips1のみでは判断できません。

例えば「Xさんが1万ドルを購入後、120.50円の時に売った」と「Yさんが5万ドルを購入後、120.10円の時に売った」とした際、両者の利益は5,000円と同額です。

ただし、この場合Xさんの獲得利幅は50pips(=0.5円÷0.01円)、Yさんは10pips(=0.1円÷0.01円)となるため、Xさんの方が儲けていることとなります。

目標としてpipsを高くすることは大切ですが、その分達成するための労力最初の投資資金が大きくなります。

オーバートレードを防ぐためにも、まずは低く確実に達成できそうなpipsから設定していきましょう。

pipsの計算をするツールはありますか?

pipsを自動計算してくれるツールは多く開発されています。

特に海外FXの公式サイト内にサービスとして利用することができる場合が多いです。

為替トレードのみならず、ゴールドやシルバーのトレードにも対応しているツールもあるため、たくさんのツールを比較してみてご自身が一番使いやすいものを選んでいきましょう。

1pipsは何円ですか?

1pipsは0.01円(1銭)です。

また、10pips=0.1円、100pips=1円となります。

外国通貨のドルでは、1pips=0.0001円、1pips=0.0001ポンドとなります。

pipsに則ったルールの使い方などはありますか?

多くのトレーダーは損切りラインをpipsで測ります。

例えば、「利確ライン30pips、損切りライン10pips」というように買値からどのくらいの幅が離れたかを指標としています。

しかし、こちらのやり方の場合、「証拠金1万円」のときと「証拠金100万円」のときのシチュエーションでも利益と損失は100倍になってしまうため、あまりおすすめできる方法ではありません。

ある程度慣れてきたら利用してみるのも一つの手です。

pipsに慣れる方法はありますか?

損益や利益を常にpipsで確認するとすぐになれます。

pipsはFXに触れていると多くの場面で登場するので、始めのうちに感覚をつかんでおきましょう。

【まとめ】海外FXのpipsについて

【まとめ】海外FXのpipsについて

FX初心者の方にとってpipsに苦手意識を持ってしまう方は多いです。

ただし、pipsを使うことによってさまざまな通貨でも平等に投資効率を保っていくことができます。

トレードをする時はアカウントの残高基準ではなく、目標達成のためのpips目標を立てておくとゴールの明確性が高まるため、安定した取引に繋がることでしょう。

また、損益を計算しながらトレードすることで損切りのラインを決められたり、他の通貨ペアと比較しながらトレードの幅も広がったりするため、ぜひ参考にしながら積極的にpipsを活用していきましょう。

また、どの海外FX業者を利用するか迷っている方は以下の記事をご参考に選んで絵みてください。

参考:海外FX業者おすすめランキング20選|日本人に人気の業者を紹介

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